中小企業診断士/行政書士中村事務所

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フランチャイズシステムはいい時は「共存共栄」だが!

 

 

フランチャイズのコンビニや飲食店のオープン前に多いのが、オープンする前のオープニングメンバーは初対面の人も多く、お互いが遠慮しあう中で、店を成功させるという共通目標の元、皆が和気あいあいと団結しているものである。この仕事を通じてアルバイト達は仲良くなったりしていいムードで開店に向けた準備ができるのである。開店前に決起集会を開き、各自がこの店の一員だと帰属意識を持ち、その時は自らを犠牲にしてでもこの店に尽くしたいという意欲も湧いてくるものであろう。今後の抱負を述べあったり、店によっては一人ひとり決意表明をする店もある。

 

コンビニ人間 (文春文庫)

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だが実際にオープンしたら歯車が狂い、予期せぬ出来事の連発でマニュアルにない対応を巡り意見が分かれたり、様々な問題が発生して組織の中に亀裂が走ってしまうこととなる。平時は相手の嫌なことが見えなかったのに、不測の事態が発生したら大変。人間は追い込まれた時によく本当の姿が見えたり、本音が露呈されたりするものである。あまりメンバー同士で衝突が多いと店の雰囲気も悪くなり、誰かが辞めたり、逆にトラブルをよく起こす人を辞めさせたりと、あれだけオープン前に強固であった人間関係が脆く崩れ去るものである。店のオーナーとしてもこれから稼ぐために今まで相当な教育投資や飲み会などコミュニケーション・コストを負担してきたのに成果を生み出す前に、辞められたら踏んだり蹴ったりで、これまでの努力が水泡に帰す結果となり腹立たしいものである。

 

 

 

また本部も契約時は「経営理念共同体」と加盟店を持ち上げるが、ずっとは続かない。利益分配で利害が一致しないので訴訟に発展するFC事業は多いものである。特に売り上げや粗利益にロイヤリティがかかる仕組みになっているフランチャイズは問題が多い。長時間営業で利益を得る本部と人件費や水光熱費など経費が増える加盟店。営業時間などの店舗政策で利害が一致することは少ない。

 

 

そういう中で人手不足の為に深夜に一人で店番をするオーナーは多い。深夜は客数が少ないので接客は少ないが、品出しや検収などの作業が多い。くたくたになり朝方に帰るが店に不測の事態が発生すればすぐ店に駆けつけなくてはならない。自分が睡眠をとっている間も店は営業しているのだから落ち着いて眠れないオーナーも多い。

 

 

 

これだけ過酷な仕事を本部は加盟店オーナーに課しているのである。昨今の問題で本部も加盟店から文句を言われ、また世論を気にして時間短縮の実験をするが本意ではないことは明らかである。本当の意味での「共存共栄」はいつ訪れるのであろうか。

 

 

コンビニ店長の残酷日記 (小学館新書)

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