中小企業診断士/行政書士中村事務所

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今、注目の移動型飲食店が今後さらに増えてくる?

飲食店の収益構造を考えた場合、賃料や店舗の減価償却など顧客の来店に関係しない固定費の負担は大きい。また変動費とされる原価は業態やコンセプトにより差はあるが30%~50%で、人件費が対売上で20%~30%だろう。仮に原価率が35%と仮定した場合、残りの65%の中から、人件費、販管費(消耗品、水光熱費、広告宣伝費、原価償却費、賃料など)等の諸経費を捻出することになる。一般的にFLコスト(原価・人件費)を60%内に抑制しないと飲食店は採算的に厳しい。

 

 

 

回転ずしなどは原価50%くらいで45%の販管費で営業利益率は5%程度である。140種類程度あるネタの中では原価が20%なのもあれば70%のネタもある。子供が好きそうなネタは原価が低く大人が好きそうな商品は原価が高くどの店も安定原価を求め工夫している。

 

 

 

焼肉屋は高単価になるほど原価率が高く粗利益率が低くなる原価構造である。したがって低原価商品と組み合わせて35%位に調整できるようにミックス原価を設定する。でも高単価商品は率ではなく額でとらえないと原価構成を誤ってしまうので要注意である。

高級飲食店は高品質や珍しい希少価値の高い食材で仕入れ原価も高くなるが、それらを上回る単価設定なので採算が取れる。またこういう業態は調理職人や接客担当への人件費の負担も大きいのでFLコストの調整は難しい。

 

 

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これらを考えたら今、低コスト・攻めの経営が実践できると注目されている移動型店舗がいいかもしれない。同じ飲食でも全く違うコンセプト・費用構造による飲食店経営になるが面白い存在だ。

高齢化の進展で交通弱者や買物弱者が増えることが予想されるが、店に来てもらうのではなくお客さんの近くまで行って商売するのも、これからの社会ニーズに合致していいのではなかろうか。

もし無店舗型飲食店が増えた場合、外食産業のビジネスモデルそのものに大きな影響を及ぼすだろう。これまで外食産業の経営は立地が重要であり「立地産業」と言われるものだ。

人通りの多く来客数の見込める場所に出店できるかが栄枯盛衰の分岐点でもあった。またそのためには多額の資金が必要で資本力が勝負でもあった。大手外食チェーン店が、さらに業績を拡大できるのはこうした理由からでもあり、1店舗出店すればオープン景気で金が集まり、それらを担保に銀行から追加で融資で受けさらに加速させるといったチェーン企業は多い。

 

仮に既存の外食チェーンよりも美味しい店が登場しても、ドミナント出店している巨大企業の牙城を崩すことは容易ではない。その結果、既存の店舗網を崩してシェアを拡大するのは難しいのは業界の常識である。

 

ところが、無店舗型飲食店は、店舗網に縛られる必要がないので、零細企業でも参入できる。事前調査で人が集まるイベントなどの情報を収集し、また自らSNSを活用して情報発信したりして集客策を講じることは経営資源が脆弱な小規模事業者でも可能になってきた。

それらの人気は、ユーザーによるレビューなどで決まってくるので、必ずしも知名度だけが売上高を左右するわけではない。それらの市場に限っては、小が大を倒してシェアの下克上が発生する可能性があるのである。

 

 

(移動型のメリット)
1.需要地に直接アプローチできる。(お客さんがいると思えばすぐに行ける。)
2.イニシャルコスト・ランニングコスト(家賃なし)が低減できる。
3.不測の事態時の撤収が容易。
4.営業時間の縛りがなくストレスなく経営ができる。
5.品揃えの自由度が高い。
6.立地条件や地域の特性に応じた柔軟な商品・サービスの提供が可能で高い集客が見込める。(お客さんとの距離が近い)

 

 

(移動型のデメリット)
1.参入障壁が低いので競争が激化する。
2.ストア・ロイヤリティが低く信頼度も低い。
3.衛生管理など規制が厳しい面もある。
4.場所の確保で出遅れると採算が厳しくなる。

 

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これからの高齢化社会で「交通弱者・買物弱者」の増加が懸念され、無視できない状況にある。そういった社会背景を鑑み、対策を講じることは必須である。こういう社会問題を解決する価値ある事業への取り組みは自治体のバックアップ(補助金など)もある。

 

 

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移動販売の中で最も注目されているのは、「移動スーパー」だが、ランチ・パン屋・焼鳥・カレー・クレープなどの専門飲食移動型店舗も注目されつつある。これらは保健所の許認可・道路交通法都市公園法など色々な規制をクリアするのも大変なようであるが、規制をクリアしたことはお客さんに安心と信用を訴求できるのでいいだろう。

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