中小企業診断士/行政書士中村事務所

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裏帳簿のある中小企業に貸し付ける際は気をつけよう!(中)

 

 

・・・・・前回から続く

 

その被害を受けたクライアントは塗装工事の会社で、(株)Bと取引をしていたが、今の工事からBの下請けであるAの取引先としてマンション建設の塗装を受託した。元々、Bとは長い付き合いで支払いが遅れるのはいつもであった。ほかの業者が嫌気を出しBの仕事を断るのに、それでもずっと取引しているのには理由がある。

 

 

 

それはそういう支払いの遅れから引け目を感じているのか、Bは仕事上の細かい作業指示は一切言わず任せてくれることと、その遅れを最初から計算して請求書に上乗せしても何も言わないので、支払いの遅れを少し我慢すれば、けっこう楽でおいしい取引先なのである。

 

私から言えばBもそういう取引をしているから、いつまで経っても資金繰りに困窮するのである。そういう状態の中で付き合いの長いBからの紹介であるA(女社長)と初めて仕事をすることになったのである。

 

 

人に困らない経営 ~すごい中小建設会社の理念改革~

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実は、Aの女社長とB社長は男女の仲であった。そもそもA社長は中国から来てブティックを経営していたが、業績が厳しく週に3回スナックでバイトをしていた。Aは会社を何とか継続させたいという強い思いから、そのブティックが軌道に乗るまではと思い、バイトをしながら事業を継続させていたのである。

 

Aは本当は資産家の娘であった。自尊心が強く他の兄弟が事業家として成功していたので、何とか自分もと頑張っていた。親に独力で経営すると宣言した以上、親の金を当てにせず自らの努力でやりぬく覚悟だったのである。

 

そこにB社長は目をつけ色々と日本で苦労するA社長の相談相手となっていていて、結局そういう関係になり、会社も個人も公私混同甚だしい状態に陥ってしまったのである。

 

B社長は大手ゼネコンの一次請負の建設会社で、経営能力が脆弱で、いつも資金繰りに困窮した状態であった。だが、大手ゼネコンへの接待には力を入れており、経営能力や仕事では評価が低いが接待してくれるからと、大手ゼネコンもB社長を可愛がっていた。

 

その接待で仕事の処理能力は低いものの安定した仕事は受注できていた。その甲斐あり売上は毎年5億円くらいある、そこそこの会社にはなっていた。しかし利益は殆どなく損益決算書自体はかろうじて黒字を守っていたが、実態は赤字の状態で、バランスシート上は債務超過ではないが、社長個人があちこちから借りまくっていたこともあり、実質は債務超過状態である。

 

B社長はAが資産家の娘ということを知り融資を申し入れた。Aも断れずBに1000万円を貸し付けた。その分は親に頼んだようである。Bは今後のことも考え、Aに自分の事務所に空きスペースがあるから、借金のお礼と利息替わりに無償でスペースを提供する事、毎月の給料を払うから事務関係の仕事を手伝ってもらう事、を約束した。B社長としては毎月の返済にそれを充当しようとしたのである。

 

早速、AはB内に部屋を増築してもらい、その部屋で事務処理をしていた。最初の頃はBも借金返済と事務員給料をAに支払っていたが、またいつもの金の管理の甘さやだらしなさが出てくるようになり、さらに追加でAに金を借りる状況になっていた。

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・・・・・続く

 

 

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