中小企業診断士/行政書士中村事務所

頑張る中小企業と中小企業診断士/行政書士の資格取得を目指す人を応援するブログです。

中小企業がトップダウン経営を続けることの善悪!(終わり)

・・・・・前回より続く

 

 

優秀な社員であっても、社長自身がトップダウンを続け、優秀な社 員の意見を聞かなかったり、自分の意見ばかり押しつけていたりす ると、優秀な社員は嫌気して会社を辞めるのは当然だろう。

 

その結果、質の低い社員ばかりが残り、確かに社長のイエスマンに はもってこいで、社長は最初は優秀だが使いにくい社員よりもでき が悪いが従順な社員の方が自らも優越感にしたれるからいいだろう が、生産性の低い会社に陥るのは間違いなしだ。

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村 

強い会社の教科書

強い会社の教科書

 

にほんブログ村 士業ブログ 行政書士へ
にほんブログ村 中小企業診断士/行政書士 中村事務所HPhttp://www.nakamura-shindanshi.com  

 

そういう優秀な人たちが「もうこんな会社では働きたくない!」と 離職した瞬間、組織は崩壊する。一番たちが悪いのは、仲間を引き 連れて辞めてしまうこと」で優秀な社員の周りには同じ志を持つ優 秀な社員ばかりである。こうした事態を防ぐためにも、トップダウ ンの経営スタイルからの脱却を目指す必要がある。

 

社員が30名を超えるとトップダウン型の弊害が顕在化する。


経営者の決定、指示に従う「指示待ち型組織」というのは、会社の 成長度合いにもよるが、2つのタイプがある。

 

 

人を動かすリーダーの条件

人を動かすリーダーの条件

 

 

指示待ち型でいることが成長につながるタイプと、会社の成長を止 めるだけでなく、衰退に向かわせるタイプである。会社のメンバー が20~30人までの規模の場合は、社長と近い距離なので、 直接的に指示したり、社長の思惑や意図がそのまま伝わりやすいの で指揮系統が統一される。これが「トップダウン型組織」 の功の部分である。

会社の立ち上げ時期である「創業期」や「成長期」は、逆にトップ ダウンでないと伸びないであろう。不確実的な要素が多く命令系統 を一本化した方が組織が円滑に機能する。社長を中心にお客様に向 かっていく集団づくりがしやすい時期である。


トップダウン型の組織は、社長の命令=会社の命令である。社員全 員が社長のやり方にトップダウンで従い、指揮系統が統一された組 織になる。これは「創業期」や「成長期」には適した組織なのです 。社員数20~30人くらいまでは、こうしたトップダウン型の方 が、社内のマネージメントはうまくいく。

 

だが人数が30人を超え、社長からのトップダウンと部門長からの トップダウンなど、2つ以上の指示が出されるようになると、命令 系統が複雑化してきて組織が円滑に機能しなくなる。

 

特定の人物によって運営されているのが「属人型組」だが、この「 属人型組織」は、「成熟期」「衰退期」の企業でよくみられる。 社員が社長や部門長、特定の幹部のトップダウンで従っている組織 だ。この場合、幹部から聞く話と、 社長から聞く話が異なることが多くなり、現場の社員は混乱する。

 

社長のトップダウンといっても、「属人型組織」の状態が長引くと 、社長自身に全社をまとめる求心力がなくなってくる。こうした組 織では、「社長はああ言っているけどな、俺はこういうやり方なん だよ」と幹部たちが公言する。その結果、社内の意思統一が図れな くなり、「衰退期」を招いてしまうのである。
社長がいないと「何もできない」組織には限界がある。


社長に対して「はい、喜んで!」というだけの人間は、結局、指示 待ち型の人間なので、たとえ業務スピードが速かったり、行動力が あったりしても、社長がいなかったら何もできないし、やろうとも しない。


社長が言う事が総て正しいことはない。社長も部分的無知の状態で 意思決定している時もある。

 

だから社長の周りを社長が間違ったこ とを言っても、ノーと言わないイエスマンで囲んではいけない。 それよりも、社長と幹部が会社の理念を共有し、会社の発展のため に同じ方向を向いて、対等に話し合える環境や組織になっていった 方が、永続的な成長が期待できるでろう。

 

成長を目的としない自分の代で会社を終えたいという小規模の会社 は、トップダウン型の指示待ち・イエスマン型の組織でもいいであろう。

 

でも現状維持に留まらず会社を更に発展させ、社員のためにも事業 を拡大し、社員の成長のためのステージをつくり続けていきたいと 考える経営者の場合は、イエスマンをそろえるのではなく、会社の 発展のために同じ方向を向き、お互い自由に話し合い、切磋琢磨で きる社員を育てていくという組織づくりが必要不可欠になる。


よく中小企業の社長は自社の社員のことを「うちの社員では無理だ 」とか否定的なことを言う社長がいる。誰が採用して誰が育てたの かである。自分の指導能力不足を社員の資質のせいにしてはいけな い。


「組織はトップの器以上にならない」との名言があるように、器の 小さい社長が規模が大きく強固な組織を求めても実現不可能で大き な矛盾と歪みが生じることになる。

 

昔、社長は社員を家族のように扱い、社員は社長を父のように慕う 「経営家族主義」があった。社員は自らを会社に帰属させ、会社は 社員や家族の一生の面倒を見るといった良好な関係は、バブルがは じけ終身雇用が忘れ去られる今の時代は、死語となっているかもし れないが再考を促すいい機会になるかもしれない。


(終わり)