中小企業診断士/行政書士中村事務所

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事業承継は待ったなしだ(2)

(前日より続く)

 

円滑な事業承継を実行するには、「何を・いつまでに・どのように」を具体的にしなければいけない。事業承継と言われても何を承継するのか理解していない社長さんが多いのも事実である。知的資産の重要性も認識していない中で、相続が発生しても紛争なしに承継できるように計画を早めにしておかなければいけない。

 

複数の相続人がいれば経営権・事業資産の後継者への集中承継だけでも難しいのが実情である。他の相続人が経営に介入して、競争力の源泉である知的資産に影響が出たら事業価値を低下させるだけである。これらの点も踏まえて承継計画を作成しなければいけない。事業価値を高めながらの事業承継を実現しよう。

 

 

事業承継が0(ゼロ)からわかる本

事業承継が0(ゼロ)からわかる本

 

 

 

■ 事業承継の構成要素

 

①人(経営) :経営権 ・後継者の選定・育成 ・後継者との対話 ・後継者教育

後継者の育成には 5年~10年ほど かかることも。

②資産株式 ・事業用資産(設備・不動産等) ・資金(運転資金・借入金等) ・許認可

経営者の 個人資産について 会社との関係を 整理する。

 

③知的資産:経営者と従業員の 信頼関係も 知的資産の一つ。

・経営理念 ・経営者の信用 ・取引先との人脈 ・従業員の技術・ノウハウ ・顧客情報

 

(対話を通じた経営理念・経営への想いを承継)

 

事業承継の根幹のひとつとして、自社の経営理念を承継することの重要性を忘れてはいけない。いわゆる 老舗企業では、時代が変わっても受け継いでいく想いを大切にしている例が多く見られる。このことは、資産 や経営権のみならず、会社の理念や経営者の想いを伝承することの重要さを示している。

 

その意味でも、事業承継を見据えて、経営者が過去から現在までを振り返りながら、経営に対する想い、価値観、信条を再確認するプロセスは、事業承継の本質。明文化し、後継者や従業員と共有しておけば、 事業承継後もブレることのない強さを維持できる。経営に行き詰ったときは原点回帰が必要な時がある。

 

その原点とは創業の際に大切にした経営に対する想い、価値観、信条だ。会社のバイブルにもなり全社員の拠り所にもなる。壁に当たった時、全社員の共通の価値観から判断し決断することも容易で意思決定が迅速化されスピード経営が実現されるなど打開策にもなる。

 

現経営者の想いや経営理念、これらを含む知的資産を後継者にしっかりと伝える上で、知的資産の棚卸と体系化が必要だ。経営 報告書」や「事業価値を高める経営レポート」の作成は非常に有効です。現経営者と後継者が一緒に作成することで、事業の意義や自社の強み、現経営者の想いを後継者と共有しよう。

 

  • 経営環境分析により、強み・弱み・機会・脅威を知る

              ↓

 ・業務ごとに、他社との差別化につながっているポイントを 整理する

               

  • 自社の強み(他社との違い)を繋ぎ合わせ、自社の生み 出してきた(今後生み出していく)価値の連鎖を検討する

               

 

  • 「誰に」、「何を」伝えるのかを明確にし、対象に合わせた 開示情報を選別する

               

  • KPI (重要業績評価指標)などを活用し、進捗管理を行う

               

  • 目標の進捗状況や環境変化を踏まえながら、定期的に 見直しを行う

 

 

               

 

自社の知的資産(経営)を“知る” ⇒〔自社の強みを認識する:知的資産のたな卸し〕

自社の知的資産(経営)を“まとめる” 〔知的資産経営のストーリー化〕

自社の知的資産経営を “伝える” ⇒〔コミュニケーションツールとして〕

自社の知的資産経営を “深める” ⇒〔マネジメントツールとして〕

 

事業承継に 向けた準備の 必要性の認識

事業承継に向けた早めの準備の必要性を認識するための「事業承継診断」や経営者と支援機関との事業承継に関する対話・相談に取り組む。

                ↓

 

経営状況・経営課題等の把握 (見える化)

経営状況を把握するためのツール(中小会計要領・ローカルベンチマーク・ 知的資産経営報告書等)を活用しながら、経営の見える化を行い、課題の 改善に向けた方向性を明確にする。

               

事業承継に 向けた経営改善 (磨き上げ)

経営者が将来の事業承継を見据えて、本業の競争 力の強化などにより企業価値を高めることで、会社を 後継者にとって魅力的な状態にまで引き上げる。

 

 

親族内・従業員承継          社外への引継ぎ

     ↓                ↓ 

 

事業承継計画の策定          マッチング支援

     ↓                ↓ 

事業承継の実行            M&A実行 

 

 

円滑に引継ぎを進めるために、後継者と共に、株式、事業用資産や代 表権の承継時期を記載した事業承継計画を策定する。

 

            (参考文献:中小企業庁:事業承継ハンドブック)

 

事業承継の準備を早めにスタートするメリットの一つは、事業を承継できる体制を早い段階で整えることで、会社の業績、市場の 動向を踏まえて最も最適な時に事業承継を実行に移せること。また、後継者の手腕、適性をじっくり見極めることも可能だ。経営者としての資質を見極めることは最も肝要でここで失敗したら後まで尾を引くこととなる。

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 続く・・・・・

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