中小企業診断士/行政書士中村事務所

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下請け企業は親事業者の理不尽な扱いにはノーと言おう!

下請け企業を自らの従業員や子会社ようにこき使う親企業が存在する。

「買いたたき」をされ「下請法」「独禁法」を根拠に違法だと強く言えない中小企業。中には立場を勘違いして強気の姿勢で「目には目を」と対抗する社長もいるが、自社の利益を最大化にするには感情を抑え、様々な専門家の意見を聞き、冷静で合理的な判断が必要であろう。

 

下請分業構造が定着している取引では、親事業者が「下請法」の理解不足や「独禁法」の優越的地位の乱用に該当するか否か、分かっていないこともある。

 

不満に思っている下請業者は、まず親事業者との間で強固な人間関係を築いておき、言葉を選びながら問いかけてみたらいい。もちろんその前に弁護士などの専門家に確認しておかなければならない。

 

 

 

会社の中でもパワハラが存在するように、企業間取引でも力関係によって優越的な立場や地位を利用して、自らの利益ばかり考え、下請け会社を泣かせる親事業者はいるだろう。こんな理不尽ややり方は社会通念上あり得ないと思っても、感覚がマヒした親事業者は当然のようにやってくる。

 

利益のことを考えたら、取引を中止したほうがいいのではと思っても、売上が極端に減ることを恐れ、ずるずると取引をしてしまうこともある。これらは特に金融機関から多額の借入金がある下請企業はやむを得ないところがある。

 

安定売上が望める親事業者との取引が消滅すれ、ば金融機関への返済原資がなくなるから金融機関は納得しないだろう。もしその取引をなくせば、貸しはがしの懸念もある。

 

 

ここで下請法を説明すると、正式には、「下請代金支払遅延等防止法」で、下請事業者の利益を守るための法律である。

 

発注企業と受注企業にはその関係性から様々な不公平が生じてしまう可能性がありますから、それを禁止して下請け企業を保護するためのものである。

 

主な内容は、

1.書面の交付義務

 

契約は口約束でも成立するということ都合よく言ってきて不都合なことが発生すれば言った記憶がない、それを立証してみろ、と優越的な地位を利用して脅しにかかることはよくある事。下請法が適用される取引には親事業者は速やかに書面の交付義務があることを認識しなければいけない。親事業者も下請けが「下請法」を根拠に訴えを提起してきたら自らの首を絞める事になるので要注意だ。

 

2.受領拒否の禁止

 

後から勝手に仕様変更するなど無理難題を押し付け、その通りに製造できず、またすでに製造されていたものを納品した時に、受領拒否をして何ぐせをつけて嫌がらせをすることがある。

また機能追加や仕様変更の要望を無償で対応しなければ納品を認めないといったわがまま放題を言って受領拒否をするケースもある。これまで時間と労力をかけてきた下請け企業には不利益以外の何ものでもない。こういう卑劣な手段を使って受領拒否をすることは下請法に抵触するし、親事業者もこういう卑怯なことはやめておいた方が得策である。

 

3.支払い遅延の禁止

 

下請法では物品等を受領した日(役務提供委託の場合は,役務が提供された日)から起算して60日以内に定めた支払期日までに下請代金を全額支払うことが親事業者に義務付けられている。しかし平気で支払いを遅らせる親事業者もいる。

 

支払いの優先順位の中で、下請けへの支払いを後送りにしている親事業者も多く、泣き寝入りしている下請け企業も多い。そもそもこれは「下請法」違反なので下請け企業も堂々と言っていくべきである。もちろん将来の取引は期待しない方がいいし、そんな会社とは付き合わないほうがいいと思う。

 

4.不当な経済上の利益の提供要請の禁止

 

当初の決め事を無視して、後であれこれやってと要望してくるが、無償でやってと念押しする親事業者。親事業者の担当者も「僕が無償でやってもらうように説得しました」と上司に褒めてもらおうとするのに利用されるだけだ。長期的な視点での取引を考えている親事業者であればこんな言動はしない。

 

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使い捨てのように下請け業者を見る親事業者の典型なので、ほどほどにして次からは自ら取引を断ったほうがいいケースもある。将来的に取引するメリット・デメリットを考慮して決めよう。親事業者も、下請事業者に無償対応を要求する行為は、会社が従業員にサービス残業を要求する行為と同じだ。力関係を悪用したどれだけ卑劣な行為であるかを理解した方が良いでしょう。というよりも、サービスにお金を払うなんて当たり前のことであり、この慣習がサービス産業の生産性を低下させる原因でもある。

 

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5.不当な給付内容の変更及び不当なやり直しの禁止

納品したら仕様書とは全く違う内容で変更要求を、しかも無償でと要請がある。当初定めた仕様書の内容とは違う方針に顧客が変更したり、実際に使ってみたらやっぱりこっちの仕様の方が良かったみたいな感じで、その変更対応を下請事業者側に一方的に負担させて無償対応させようとすることは明らかに下請法違反。

 

 

 

上記のような、下請法に違反しており許せないと思ったら「下請けかけごみ寺」という相談窓口もあるので活用されたらいいと思う。しかし、こうやって「下請法」があるのに、この法律を軽んじてみている、仕事を与えてやってるのに何を贅沢なことを言うんだ、という親事業者の姿勢や態度がこの法律を形骸化させていることも否めない。どっちが上だ下だ、ではなくお互いが最適な仕事をして「ウィンウィン」の関係になれるように努力する必要があると思う。

 

下請け企業もいつまでも親事業者の高飛車な態度とわがままに振り回されるのが嫌ならば、自社ブランド製品の開発、販路開拓で「下請企業からの脱却」を目指さなければならない。