中小企業診断士/行政書士中村事務所

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家族の感情的な対立は関係修復が困難!

禍根が残るとは、「何かが終わった後、将来的に災難を引き起こす要因が残る」ということである。特に家族の間での争い事は、「禍根を絶っておかない」と永遠に争い事が残り、いずれ発生することとなる。

 

赤の他人ならば腹立たしいが、付き合いをやめたら済む問題だが、家族の場合はそうはいかない。それだけに、揉め事の原因は後の紛争まで想定して、確実に絶っておかないといけない。

 

 

一問一答 新しい相続法――平成30年民法等(相続法)改正、遺言書保管法の解説 (一問一答シリーズ)

一問一答 新しい相続法――平成30年民法等(相続法)改正、遺言書保管法の解説 (一問一答シリーズ)

 

 

家事事件は、家族の感情的な対立が背景にあることが多いので、これを解決するには、法律的な観点からの判断をするばかりでなく、相互の感情的な対立を解消することが求められてる。

 

その為に「調停前置主義」が多く適用される。早く裁判で決着したい当事者には不満だろうが、後々、禍根を残さないようにするためにも、じっくりと話し合いで解決する方が望ましいのは、家族である以上はやむを得ないことである。

 

第三者同士の民事事件と違い、家事事件では争いが解決した後も、夫婦や家族といった人間関係は未来永続的なので、結果が全てではない。望ましい争いの解決は、訴えの背景にある人間関係の調整で、裁判で明確に決するよりも調停から始めるほうが、当事者同士の関係改善には有効だと考えられている。

 

私も二年前に父を亡くし未だに母と弟とは絶縁状態である。原因は父の相続財産を分割協議をする前に、弟が私物化し使い込みが分かったからである。それを叱る私に対して、母が弟側に立ったから、その二人と争いごとになってしまったのである。

 

父の葬儀で喪主を務め、何度も大阪と山口を往復して、全ての手続きを終わらせたが、気落ちした高齢の母を気遣い、相続登記も含めた遺産分割は落ち着いてからと後回しにした結果、まさかの事態になってしまった。

 

父が亡くなって、この27日で丸2年になるが、長男なのに実家に帰れない、この最悪の状態をどう打開するのか頭を痛めるものである。

 

仕事で人の相続相談に乗り、「争族にならぬように」と、注意喚起する私自身が、まさか自分が争族になるとは思ってもいなかったものである。家族内のこういった戦いの構図は、悲しくなるものである。この先どうなることやらと考えると気が重い。

 

幼い頃は中の良かった兄弟姉妹も、金や入れ知恵する人間が絡めばややこしくなるもの。遺言書は本当に必要だなと痛感する。もちろん遺言書があってもきちんと執行されなかったら意味がない。

 

 

 

我が家はみんな仲がいいから大丈夫、そんなに揉める程、遺産はないから大丈夫だと、軽く考えていたら後悔することになる場合が多い。家庭裁判所で調停が成立した、または認容審判があった遺産分割事件(遺産分割調停・審判)の、遺産額別の割合を見ると、5.000万以下が75%を超えている。

 

 

資産家の一族が多額の遺産をめぐって骨肉の争いを繰り広げる姿がテレビドラマでよくあるが、現実では、自分たちが特に裕福だとは思っていない争族には無縁だ、と思っている一般家庭でも、遺産争いになることは珍しくないのが実情。

 

相続人同士の関係も、相続開始前はみんなが仲が良く休日には家族同士で集まり遊びに行くなど良好な関係の家族が多いものである。

 

 

 

しかし仲の良かった兄弟姉妹でも、いざお金が目の前にあると、自分の家の都合を前面に打ち出し少しでも多くのお金をもらおうとするものである。どうしても人間の本音の部分が出てきてしまうもので、いざ話がこじれると我慢してきた不満も次から次に出てくるものだ。「昔、自分より良くしてもらっていた」など、過去のことを引っ張り出し、均等に相続することにも不公平だと主張する兄弟姉妹。

 

これを言い出したら切りがなく、よくある話が「お兄ちゃんだけ大学に活かせてもらって不公平。お姉ちゃんも家を建てる時にお金もらっていた」などである。相続開始前はあれだけ仲が良かった兄弟姉妹が、「亡き父の世話を誰がしたのか」と恩着せがましく相続人と色々としなかった理由をつけ聞く耳を持たない相続人が対決するが、一向に解決できず、後日の争いごとになる。

 

 

 

各々が当然に主張し合い、我欲を前面に出し過ぎて、もはや冷静にしておれず感情的なぶつかり合いで中々収まらない。その上、部外者であるはずの子供の夫や妻などが出てきて入れ知恵をするから、余計に話がこじれることも多い。

また主な財産は不動産のみとなれば、預貯金等他の財産で調整することが難しくなり、代償金を支払ったり、売却して代金を分割したりするのが難しければ、誰が不動産を取得するかでまた揉めることになる。

 

相続人以外(例えば長男の奥さん)が介護や看病をするケースがあるが、改正前は、遺産の分配を受けることはできず、「長男の奥さんだから介護や看病をするのは当然だ」との認識であり、それは不公平であるとの指摘がされてた。

 

 

 

 

 

 

今回の改正では、このような不公平を解消するために、相続人ではない親族も、無償で被相続人の介護や看病に貢献し、被相続人の財産の維持または増加について特別の寄与をした場合には、相続人に対し、金銭の請求をすることができるようにしました。しかし、どこまでを認めるかに解釈の違いが出てきて、またひと悶着ありそうである。その奥さんも普段から日々の介護日誌など、請求するならその根拠を示せるように準備しておかねばならない。

 

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因みに今回の相続法改正のポイントは、

  • 配偶者居住権を創設
  • 自筆証書遺言に添付する財産目録の作成がパソコンで可能に
  • 法務局で自筆証書による遺言書が保管可能に
  • 被相続人の介護や看病で貢献した親族は金銭要求が可能に

などである。  

 

遺言を作成するなら、付言事項でご家族に対する気持ちをラストメッセージとして書き入れ、なるべく公正証書で作成しましょう。特に相続財産に事業財産が多く含まれる人は、会社存続の為の事業承継準備をしておかないといけない。それをしておかないと後継者が大変だ。事業継続が困難となり従業員や取引先・顧客なども迷惑を被り、結果的に優良資産であった事業資産が無価値になることとなるので注意が必要だ。

 

 

 

私が実体験をして改めて思うのは、遺言書も必要だが、最も必要なのは公平な生前贈与と生前のコミュニケーションだと思う。被相続人も今は仲が良くても自分の死後に兄弟姉妹が豹変することも想定しながら、生前にできることを計画的にしておくことが必要である。「備えあれば患いなし」でやる事をやってのんびりしましょう。