中小企業診断士/行政書士中村事務所

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フランチャイズ契約の難しさ(上)

フランチャイズ・ビジネスは、本部(フランチャイザー)が持つブランドや運営ノウハウなどを加盟店(フランチャイジー)に提供し、加盟店はそれらを活用し、且つ、本部の指導を受けながら、素人でもプロのように経営していくものである。

 

本部としては、今まで培ったノウハウや築き上げたブランドなどをパッケージとして提供して対価として収益を得られる。他人資本を活用して積極的に多店舗展開できるといったメリットがある。一方で、加盟店としては素人でもすぐに経営できる、等のメリットがある。

 

 

 

しかしフランチャイズビジネスは25兆円市場まで大規模化しているのに、未だにトラブルが絶えないビジネスである。基本的な構図は大企業である本部と加盟店である中小企業や個人事業主との力関係から生じる事が多い。

 

もちろん、エリア・フランチャイジーなど力のある地場資本とでは、力関係が逆転し、また別の問題が生じたりもする。例えば弁当チェーンのように、運営ノウハウを習得した巨大加盟店が、今度は自らが本部となって元本部と競争するのも問題点として露呈している。

それらは稀なケースとして、大概は強者が弱者をいじめる構図となっている。

 

 

 

最近のフランチャイズでのザーとジーの争いでは、セブンイレブン問題が世間を騒がせる騒動になってしまった。私に入った情報では、売上の〇%をロイヤリティとして本部に支払う契約で、本部がロイヤリティ欲しさに営業時間を伸ばすように、加盟店に強制し、裁判になった全国展開の外食店があるとの事だ。

 

本来は本部と加盟店は経営理念共同体として、Win=Winの関係であるはずである。しかし、本部の強引な経営姿勢が加盟店に対する負担となり、本部への不満を持つ加盟店の間でトラブルが生じやすくなっている。

 

 

 

国も世論も弱者保護の観点から多くの施策を講じたり、法整備も進めて監視の目を厳しくしているが、まだまだ紛争が多いのが実情である。加盟店となる相手が素人であれば説明不足など、加盟店からしたら、「まさか、こんな無責任で自分の事しか考えない本部とは」というケースが多いようだ。

 

特に多いのは、本部が示した売上予測から生じる紛争らしい。何を根拠に算出したのか、売上予測と実際との乖離が大きく、その本部が示した売上と採算シュミレーションを信用して加盟した個人事業主は怒って当然である。そこで、本部が店側の経営努力不足を言い訳するから、お互いが感情的になるのである。

 

 

 

またフランチャイズビジネスの成長市場を狙って未熟な本部が次々と参入しており、これも火に油を注ぐ結果となっている。脱サラ後のセカンド・ライフにフランチャイズで独立する人が多い中、本部を選別する鑑識眼を持たなければ退職金が水の泡になってしまうこととなるので要注意である。

 

 

 

(フランチャイズのメリット)

 

  1. 未経験でも参入できる。
  2. ノウハウ・経営指導を受けられる。
  3. 早期の売上拡大が期待できる。
  4. 本部のブランドが使用できる。
  5. 本部が集客の援護射撃をしてくれる。
  6. 単独ではできない規模の経済(スケールメリット)が発揮できる。
  7. 単独でやるより、本部の信用から銀行からの資金調達が容易である。
  8. 本部の業者が利用できる。安定した食材・資材の供給を受けられる。
  9. 個人経営と比較して比較的小資本で開業できる

 

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デメリット

 

  1. 本部の指示通り運営しなければならない。チェーン全体の統一性の厳守から、本部の厳格な制限があり加盟店独自の企画ができない事がある。
  2. 他の店や本部の不祥事が全店に波及する。ブランド毀損により加盟する意味がなくなる場合もある
  3. 売上が思うようにいかなくてもロイヤリティが必要となる。加盟金の費用負担も大きい。
  4. 競合避止義務や契約内容で紛争が生じる。
  5. フランチャイザーの良し悪しでフランチャイジーの 経営が左右される。
  6. 本部への依頼心が強くなり、経営努力や販売努力を怠る場合がある。
  7. フランチャイザーが弱体化するとその影響を受け、十分な指導・援助が受けられなくなりフランチャイジーの経営も弱体化する

 

 

・・・・・続く