中小企業診断士/行政書士中村事務所

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自分勝手な経営者は世の中に必要なし!

建設業許可を持つ事業者は、一定の要件を備えて許可を受けている為、経営面、技術面、管理体制の面に於いて、「お墨付き」を受けている状態である。しかしその「信頼の証」と大手ゼネコンとの取引実績を武器に、下請業者を信用させて仕事をさせ、支払いもせずに破産申し立てをした一次請負業者も存在する。

 

下請け業者にはさんざん支払いを遅らせておいて、「次の工事代金の入金の時に溜まっていたいる分も一斉に払うから」と、工事をさせるだけさせていた。下請けも請求の殆どが労務費なので、支払いをしてもらわなかったら、先出しの状態となり、その分の現金ストックが必要となる。

 

しかし実際にはそんなに現金を持つ余裕のある下請けは存在しない。中には消費者金融から借り入れして支払う下請けもある。そして、結局その一次請負業者は、大手ゼネコンからの工事代金の入金日に、その入金額全部を持って姿をくらまし、1か月後、弁護士を立てて破産申し立ての申請をした。

 

 

 

びっくりするくらい姑息なやり方をするものだ。見事な詐害行為だが警察が相手をしてくれず、みんなが泣き寝入りする事となった。建設業界の下請け分業構造ではいくら取引先が上位のポジショニングにいようが決して信用はできないものである。取りあえずは大手ゼネコンが工事が止まるのを恐れ、下請けへの未払い分を、立て替えてくれたので事なき得たが、気をつけなければいけない。

 

 

 

私が知っている建設業界は誠実で堅実な経営している会社もあるが、比較的この業界はどんぶり勘定的な会社が多いのが特性だ。

 

先日も、通常取引の倍近い大口工事を受注した建設会社が、銀行に融資を断られたとのことで私に支援要請があった。銀行に対してどのようにアプローチしたのかと聞けば、「1億円の資金が必要なことをお伝えし、決算書と試算表を提出した。」との事だった。

 

1億円を5年返済で借りた場合、年間2,000万円の返済が必要になる。同社は過去三年分の決算書を見ても、毎年500万円程度のキャッシュフローしかないので、決算書や試算表だけでは、逆に「返せない」ことを銀行に伝えたことになる。誠に滑稽な話だが、数字に疎い社長としたら、ここらがもう一つ理解できていないのが実情だ。何をどう説明すれば融資担当者に対して返済が確実であることの根拠が示せるか、分からないのである。

 

 

 

会社の器以上の多額資金を調達する際は、資金の使い道や借入金額の根拠、返済方法や返済原資の根拠を、必ず書面に落とし込み説明する事は当然である。それと一番大事なのは、普段の銀行への誠実な対応と、誰に対しても正直な姿勢が必要だ。

 

今はまだ人が人に貸すのだから「フェイス・ツー・フェイス」の取引が大切だ。融資担当者は、提出資料からの判断だけではなく、この社長は信用できるか否かを普段の行いと直近の言動から見抜くものである。少し借り入れがうまくいかないからとメインバンクを変更するとか言わないことだ。そんな立場ではないはずだ。

 

 

 

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