中小企業診断士/行政書士中村事務所

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模倣困難性を重視した業態開発が重要(いきなりステーキ)!

一世風靡した「いきなりステーキ」の業績が前年割れで苦戦中である。外食は業態の摸倣が簡単で先発優位性があまりない。みんなで苦労して考えた企画や新業態も追随者に対する障壁を築かなければ、すぐに模倣され虚しいものである。知的所有権で守るほどのモノではないので難儀な事である。

 

 

 

このストアコンセプトの模倣で参入店も増え、市場も一気に成長するが、先発店が多くの利潤を受けることなく、気づけばみんなが疲弊してしまうという業界である。ブルーオーシャンがあっという間にレッドオーシャンになるのだ。

 

 

 

経営資源の乏しい小規模飲食店が新たな業態開発して一斉風靡すると、すぐに外食大手が模倣するが、さすがに資本力で勝る大手はすぐに市場を奪ってしまう。弱小先発店が考案した業態に価値を付加し、また仕組みも上手く確立させ、先発店を追いやることはよくあること。自店の市場位置と競争余地を知り攻勢を図る戦略で、強者ならではの戦略である「同質化戦略」だ。

 

弱者は、すぐに真似をされるような戦略を安易に仕掛けてはいけない。常に大手の動きを警戒して、自店ならでは価値を提供できる仕組みを確立させ、追随者への参入障壁を構築しなければならない。

 

 

 

一方、強者としては「同質化戦略」が強者の戦略として有効だからといっても、価格の追随には慎重でなければいけない。何故ならば、ライバルが低価格で攻撃をしかけてきて同じ価格戦略で臨むと、それで一番損害を被るのは、シェアが高く売上高がもっとも大きい強者だからである。

 

したがって、強者としては非価格競争を原則とすべきだが、価格弾力性が高い商品製品の場合には、むしろ積極的に値下げに応ずることが必要となるなど、価格政策には柔軟性が求められる。どんな業界もこのプライシングが栄枯盛衰の決め手なので慎重にしないといけない。

 

また強者の戦略の中には、「同質化戦略」の一種で「プラグ戦略」というのがある。これは、自分よりも弱者が現実に戦略を仕掛けてくる前に、その弱者がどのような戦略で来るかを、あらかじめ予測して先手を打つものである。弱者が目をつけそうな穴を塞いでしまいつけいる隙をなくす戦略。穴に栓(プラグ)をするという意味でプラグ戦略という。

 

 

 

弱者はいきなり大きな市場を狙い、予想される強者の追随に対する参入障壁策を構築できない場合の勢いは一時期的なものに終わる。無謀に強者へ対抗するのは経済合理性から見て得策ではないので、その点を踏まえたニッチ戦略を策定した方が無難であろう。

 

また顧客のスイッチングコストを高める工夫も必要で、これらは競争上の差別的優位性にもつながる。スイッチングコストとは、顧客が他のブランドに乗り換える場合に顧客にかかる負担や犠牲のことで、金銭的負担ばかりではない。飲食店では今まで通い続けて常連としての店側との良好な関係を放棄することなど、心理的・感情的な不安も含めた負担も含むものである。

 

 

 

話を戻すが、そもそも業績が前年割れするとすぐ大騒ぎするが、単純に前年をベースに予算設定する店が多いと思う。それらは、この人口減少、競合店の増加といった市場環境の中では無謀である。発想を転換しなければ到達不可能の目標を設定されると従業員達も頑張って達成しようという意欲を喪失することになる悪循環に陥ることになる。

 

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それにしても「カミナリステーキ」「やっぱりステーキ」等の類似屋号での追随にはモラルのなさを感じる。屋号まで模倣するなんてと言う声が多い事を謙虚に受け止めないといけない。