中小企業診断士/行政書士中村事務所

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用意周到な事業承継を!

大企業に勤める息子が、後継者となる事を決めてくれ喜ぶ小売店社長。だが頭の切り替えができず、大企業とのギャップに適合できない息子。実際に今の商売は自分たちで成り立っていると自負する従業員達。社長もその点を理解していることもあり、その従業員達には遠慮気味である。

 

 

後継者の仕事 進化の時代に必要な「経営のあり方と戦略」

後継者の仕事 進化の時代に必要な「経営のあり方と戦略」

 

 

 

農家後継者の「教育戦略」―農村市民社会を目指して

農家後継者の「教育戦略」―農村市民社会を目指して

 

 

そんな時の事業承継。従業員達も社長の息子が入ってくることに警戒する。みんなが結託してその息子を追い出そうと計画しているようだ。現場経験をしていない息子の言うことに事あるごとに反発する従業員。父である社長もその光景を見て間に入ろうと努力するが、自分の仕事もあり限度がある。

 

自分の会社の重要な事業承継で、なぜ他人の従業員達に、これ程、気を使わねばならないのかと思う社長。しかし現実問題として今の好調な業績は、従業員達が中心となって、やってくれているのが実情で、あまり強権発動ができないのである。

 

 

 

頻繁に懇親会を開催して息子と従業員達とのコミュニケーションを活発化させようとするが、なかなかうまくかみ合わない。職場内に不穏な空気が漂い、後継者である息子は職場で浮いた状態になる。結局、息子は別に店を開業する事に。後継者教育など承継のやり方を失敗する典型だ。

 

 

 

大企業に勤める息子たちが、承継したくない理由は、「親の事業に将来性・魅力がないから」が 45.8%と最も割合が高く、次い で「自分には経営していく能力・資質がないから」が 36.0%となっている。

 

一方で「今の収入を維持できないから」については 13.9%と低いことから、収入というよりもそも そもの事業の継続に不安があること、やりたいと思える事業でないこと、そして経営していくことに 対する不安が、子供が承継しない大きな理由になっているといえる。(中小企業白書より引用)

 

子供に事業を承継させようとするなら、子供が心配している問題を解決していくことが、何よりも重要である。

 

承継したいと思えるような将来性・魅力のある事業にするためには、経営革新に取り組んでいくことが重要だと考えられるが、その前にどのような企業であれば魅力を感じ承継してくれるか、子供とよく話し合うことも大切である。

 

また、後継者は一朝一夕には育たないことから、子供が能力に不安があると感じているのであれば、後継者としての教育を早い段階からしっかりと行っておかなければならない。経営理念の共有だけでなく親子の対話が必要である。

 

 

 

後継者を選定した後には、社内・社外教育をして、来るべき承継に備えねばならない。各社、自社の置かれた状況により取るべき手段は異なるが、円滑な事業承継のためには徹底した後継者の育成と既存従業員との円滑な融合が不可欠である。

 

後継者になる覚悟と意欲を持ってくれた息子には、しっかり頑張れる環境を整備してやらないといけない。

 

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下記を参考に(中小企業庁、事業承継ガイドラインより引用)

 

 

(1)社内での教育の例

 

教育例

 

効果

 

各部門をローテーションさせる

 

経験と知識の習得

 

自社の各分野(営業・財務・労務等)をローテーションさせることにより、経験と必要な知識を習得させることができます。

 

責任ある地位に就ける

 

経営に対する自覚が生まれる

 

経営幹部等の責任ある地位に就けて権限を委譲し、重要な意思決定やリーダーシップを発揮する機会を与えましょう。

 

現経営者による直接指導

 

経営理念の引継ぎ

 

指導内容は経営上のノウハウ、業界事情にとどまらず経営理念の引き継ぎまで行われます。

 

(2)社外での教育の例

 

教育例

 

効果

 

他社での勤務を経験させる

 

人脈の形成・新しい経営手法の習得

 

人脈の形成や新しい経営手法の習得が期待でき、自社の枠にとらわれず、アイデアを獲得することもでき ます。

 

子会社・関連会社等の経営を任せる

 

責任感・資質の確認

 

子会社・関連会社等がある場合は、一定程度実力が備わった段階で、それらの会社の経営を任せてみま しょう。この経験は、経営者としての責任感を植え付け、資質を確認する上で最適な機会です。

 

セミナー等の活用

 

知識の修得、幅広い視野を育成

 

企業経営者の二世等を対象とした外部機関によるセミナーがあります。経営者に必要とされる知識全般を 修得でき、後継者を自社内に置きつつ、幅広い視野を育成することができます。