中小企業診断士/行政書士中村事務所

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倒産寸前の会社の起死回生策!

「物価の優等生」と言われて食生活には欠かせない「卵」。ここ数年は飼料価格が大幅に上昇を続け、卵の安定供給を保つための生産コストが上がっている為、値段が若干上がってはいるが、それでも昔からそんなに値動きがない食材である。

 

 

企業再生のための 経営改善計画の立て方(第2版)

企業再生のための 経営改善計画の立て方(第2版)

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 中央経済社
  • 発売日: 2013/04/10
  • メディア: 単行本
 
企業再生ファンド~不良債権ビジネスの虚と実~ (光文社新書)

企業再生ファンド~不良債権ビジネスの虚と実~ (光文社新書)

  • 作者:和田 勉
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2014/07/11
  • メディア: Kindle版
 

 

 

その卵を主力事業としてきたが、倒産危機に陥り先の見えなくなった会社があった。その会社の社長が起死回生策を打ち出し、それが功を奏して何とか復活できた話を聞いて感動したもの。

 

倒産危機から復活した卵販売会社だが、そこに至るまでの紆余曲折を乗り越えられたのは新たな着眼点による商品開発であった。他の食材が用途に応じて商品化するのに、その発想が欠けていた卵。単に卵を生産し市場へ供給するだけの卵会社が多かった。

 

 

 

それを、卵かけご飯用、製菓用、カルボナーラ用など、各仕様の卵を独自で開発し料理店に提案販売していったのである。それらは、資料や飼育に工夫を凝らし、その料理に合うように飲食店の調理長などと共同して生産したのだ。大衆卵と個々にカスタマイズされた卵の違いは明白だ。

 

私も卵は大好きな方で、卵を食べなかった日はなく落ち着かない。コレステロールが高いといったイメージのある卵だが、1日2~3個までは問題ないようなので栄養のある卵は好んで食べている毎日の食生活である。その毎日の食卓に欠かせない卵だが、「卵はどこの卵でも一緒。一緒なら安い方がいい。」という人も多いだろう。

 

 

 

「安全・品質・味」のこだわり続け、徹底した差別化を実現した卵会社は安売りと言う価格競争に埋没せず、一定の利益を確保できるから経営が安定しやすいものだ。

卵はよく食品スーパーのロスリーダー商品に使われ、「卵1パック100円」で顧客吸引力を高めている店は多い。そうやって非計画購買を促し客単価と客数のアップを狙っているのだ。そういった大衆者を標的顧客にした卵会社とは一線を画した戦略の会社は強い。

 

独自のこだわりで、鶏に与える餌や飼育環境と生産管理を徹底強化した会社の卵は一味違う。独自性と希少性があり、価格競争に埋没しない戦略だから収益管理も容易だ。

 

 

 

別の卵会社では自ら製菓店や自社製品を販売するカフェなど異業種に参入もしている。6次産業化(一次農業、二次生産者、三次流通業)で収益機会の多様化を実現している。旧態依然の経営から脱却した会社の競争力は高いものである。

 

 

(まとめ)

経営資源に基づく戦略論では、経営資源を『価値(Value)』、『希少性(Rarity)』、『模倣可能性(Imitability)』、『組織(Organization)』の4つの視点から評価するVRIO分析が重要である。これらから、企業が有する強みの質と市場における現在の競争優位性を見極め、持続的で競争上の差別的優位性を確保することが可能となる。

 

 

この復活した会社はこれらファクターをしっかりと把握した上で、戦略を策定したのだ。「絶対に再生する」という確固たる決意と効果の高い戦略策定による相乗効果だろう。それらが会社を大きく改革する原動力になったようだ。経営は経営者のやる気次第で栄枯盛衰が決まるのは当然である。その経営者の人柄やリーダーシップで従業員の仕事も変わってくるもの。いい勉強になる。

 

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