中小企業診断士/行政書士中村事務所

頑張る中小企業と中小企業診断士/行政書士の資格取得を目指す人を応援するブログです。

正直に経営しなければみんなが離れていく!(上)

 

 

売上が10億円を超える建設会社が自己破産申請の申請をした。スーパーゼネコンとの取引口座を持ち、一次請負業者としての存在基盤を確立させ、耐震補強工事では数多くの実績を持っていた。

 

 

 

実践 企業・事業再生ハンドブック

実践 企業・事業再生ハンドブック

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2015/04/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
企業再生プロフェッショナル

企業再生プロフェッショナル

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2009/12/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
再生コンサルティングの質を高める 事業デューデリジェンスの実務入門

再生コンサルティングの質を高める 事業デューデリジェンスの実務入門

  • 作者:寺嶋直史
  • 出版社/メーカー: 中央経済社
  • 発売日: 2015/07/08
  • メディア: 単行本
 

 

 

無理な受注確保による急拡大で外注費が急増。お人好し社長で赤字受注も多いなど元請であるゼネコンにいいように利用されている感は否めない。昔は高度な工事力で受注していたが今は接待に尽力し、現場は従業員や下請業者に任せっきり状態である。

 

新地のラウンジをスーパーゼネコン幹部への接待店として契約し、ゼネコン社員がサイン一つで自由に飲食できるように手厚いおもてなしもしていた。その見返りが受注だが、段々と低収益で受注単価が下がるのに飲み屋への支払いは高額になっている状態であった。

 

 

 

売上は10億を超えるが経常利益は1千万円と経常利益率は1%である。建設業自体がこの程度の利益率なのでそう驚きはしないが、内部留保金が殆どないなど手元流動性が低いから深刻な資金繰り状態である。

銀行向けにかろうじて黒字は維持しているが、貧乏暇なしといった窮状で自転車操業が日々の会社。その割には社長に危機感が乏しくいつまでもどんぶり勘定的な経営管理で職人がそのまま社長になった典型のようだ。

 

入金より支払いが先行し運転資金が枯渇。建設業は労務費の割合が高く、資金繰りがより厳しい下請への支払いは早めにせねば現場が止まる。低利益率も原因だが内部留保がなさ過ぎたのが最大の原因である。

 

 

 

 

金融機関に資金繰りに奔走する財務担当者。金融機関に前段階で3年分の決算資料を提出するが、その段階ではどこの融資担当者も、「日本を代表しTVCMでも優良企業のイメージが大きいスーパーゼネコンとの取引で売上が安定しており、この尋常でない接待交際費を抑制すれば利益が十分見込める会社である。」と高評価である。

 

そう言ってもらい、融資に太鼓判を押してくれたのに審査途中で会社の実態がばれて雲行きが怪しくなり、社長面談まで辿りついても最終的には断られるといった繰り返しだ。担当者との裏話によると、「会社の過去の業績や今後の見通しから十分に弁済能力はあるとは思う。しかしあの社長をあまり信用することができない。」と、どの金融担当者も異口同音の解答であった。

 

この会社は財務担当者がころころ変わっている。また過去に粉飾し、「信用保証協会」のブラックリストに載っているという事実も隠していたようだ。事実が発覚してから思い出したように担当者に説明するなど姑息な社長であったようで、何度も財務担当者から正直にやって下さい」と詰め寄られていたようである。身内である財務担当者からも信用されていない社長に多額の融資は難しいのが実情だ。

 

 

 

続く・・・・・

 

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村